今回はシムス社のG3ウェダー対応型ネットホルダーですが、今回正式品とするためにこのパーツを取り寄せしました。
サスペンダーのバックルのプラスチックパーツです。
結構ネットホルダーの依頼が多かったのですが、これまでは最初に依頼いただいた方の採寸によって製作していました。
そのため試作品の状態で、しっかりとした物を製作しするのに本物を手に入れる必要が出てきて、購入です。
実際、このパーツとこれまで製作してきたパーツを合わせた写真がこちら
ぴったしでした。試作品でしたが、寸分も問題なく使用できるものとなっていました。
実際のパーツを手に入れたので、さらに改良しようと考えてこれからの方向性の意見を尋ねてみました。
案① 一枚革でステッチもなく、簡易型安価を目的とした量産
案② これまでのように2枚の革を張り合わせてしっかりとした作りにする強化型
①と②は2倍近い価格差がある上での意見を募ったところ、簡易型では話にならない、実用的かつ頑丈でないと…という意見が多かったです。
そのため、これまでの試作型を踏襲しつつも、さらに強化して試作品を考えてみました。
試作に使ったのはピット槽鞣しのオイルヌメ ブラウンです。今回は試作品ですがロゴを入れています。
型紙を若干変更して中央のくびれ部分の幅が2mmほど広くなっています。
また強化部分としては意見で「革は伸びるので、それが問題だ」という事があったので、本体側の伸びるであろう場所にセラフィーニテープを仕込みました。
セラフィーニテープはナイロン製の物で手で引きちぎるのも難しく、腕時計のベルトなどで仕込まれている芯材です。
これを中央から下側にかけて張り込んで縫っています。
あとは細かい所でDカンが入るベルト部分にもセラフィーニテープを仕込んでいます。
はしご状の縫い線で縫う事で本体との接合やそれ以外の部分でも一文字縫いで強化することで、Dカンの負担を受けれるようにしました。
あと、Dカンの位置を今までより下側にしました。
旧型
新型
この方がDカンに引掛ける際に革に当てることなく引掛けができると思います。
さらに細かい所、縫いも一番負担が掛かりやすい中央のくびれ部分は2重縫いすることで強化しています。
これからは正式品としてこちらの製作をしてゆきたいと思います。
ただこれらの強化したことで原価と手間がかかり若干価格が上がります。ヤフオクでの出品価格で
3800→4200円になります。400円ですが上げさせてください。
あとは派生形で自分で接続具を用意するよという方向けにDカンなしのタイプも依頼を受けたら製作します。
あと、対応型がG3以外にでもFS、リビュータリータイプでも対応できるようです。
取寄せたパーツがこれらのタイプの共用という事でした。もちろんプラスチックパーツが無くてもクロス型の背面ベルトに装着できるので、対応できるタイプはもっと多いかと思います。
というわけで、改良正式品のネットホルダーが出来ました。もう少しいじれるとこが無いか考えた後に正式品として型番付与して販売しますので、興味のある方は是非ご覧ください。
また、ヤフオク出品前でもこれ欲しいという方がおられれば、ご連絡いただければ販売可能です。